子どもを見ることが仕事ではありません
保育園に勤めていると、子どもだけじゃなく、その保護者の方とのコミュニケーションも非常に大切になってきます。
子どもはもちろん十人十色ですが、同じように保護者の中にもさまざまな方がいます。
大体の方は「子どもを預かってくれてありがとう」という感じで感謝してくれるのですが、「本当にちゃんと面倒見てくれたの?」といちいち突っ掛かってくる方もいます。
いわゆるモンスターペアレントというやつですね。
もちろん保育園とは言え、大切なお子さんを見ず知らずの他人に預けることになるわけですから、親御さんからとても心配でしょう。
自分の目の届かない隙にどんなことが起こっているのか気になるでしょうし、本当だったら片時も離れず見守っていたいという気持ちになるのもわかります。
でも、僕たちは保育士としてたくさんの勉強をしており、大切な子どものことをしっかりと保護できるように数々の経験を積んできているわけですから、もう少し信用してほしいな、と思ってしまうわけです。
「本当に大丈夫なの?」と心配されてしまうと、僕たちって信用されてないのかな…とすごく悲しくなってしまいます。
実際に自分もそうだったんです
つい先日も、その方のお子さんが保育園にいる間に具合が悪くなってしまったことがありました。
熱が出ているとかそういったわけではなく、ちょっと具合が悪い程度だったので、念の為保護者に連絡をしました。
その時は、もし迎えに来られるようだったらお願いします、来られないようであればお迎えの時間まではこちらで安静に寝かせておきます、ということを伝えました。
すると電話をしてすぐにその方が迎えにきて、「なんで具合悪くなっちゃったの?無理なこととかさせたんじゃないの?」とすごい形相で怒鳴られてしまいました。
僕たちは、普通に遊んでいた時に急に具合が悪くなっちゃったみたいで、と必死に伝えたのですが、全然話を聞いてもらえない様子で、「かわいそうに、早く病院に行ってあげないとね」と言いながらとっとと帰ってしまいました。
その時は先生方一同、唖然としてしまいました。
そういう親御さんもいるんですよね…。
具合が悪くなってしまった子は、次の日は何事もなかったように元気になって戻ってきました。
その時はとりあえずひと安心でしたが、僕たちはあの時どうやって対応してあげるべきだったのかな、と今でもちょっと考えてしまいます。
子どもたちとコミュニケーションを取ることも大切ですが、保護者の方ともしっかりとコミュニケーションを取れなければ、この仕事を続けていくのは難しいようです。