誰かに何かを教えるのは難しい…
子育てをしたことのある方はわかるかもしれませんが、子どもに何かを教えることは本当に難しいなと常々感じます。
叱る、ほめる、をうまく行うことで少しずつ物事を覚えていってくれるのですが、どれくらい叱って良いのかという加減も難しいですし、なんでもかんでも飴を与えるようなやり方では、ただ甘やかしているだけになってしまいます。
また、叱る行為については、保育士という立場上あまりきつくできないというのもあります。
最近では過保護な親も多くなっており、学校などの教育現場においても、生徒に手を上げるようなことがあればすぐに親がやってきて、学校側にお叱りを入れるというような時代になってしまっているわけです。
そのため、悪いことをしたからと言ってあまり強く叱ることができないわけです。
そういう意味でもやはりしつけをするのは本当に難しいことだと感じます。
けどしっかりとほめるところはほめます
ただ、今まで出来なかったことができるようになった時はできるだけほめてあげるように心掛けています。
ほめて伸ばす教育というのでしょうか。
たとえばおもちゃで遊んだ時に、何も言わないとそのまま放置してしまう場合が多いです。
そういう時は、「遊んだ後はちゃんとしまうようにしようか」と優しく言ってあげます。
それを教えてあげてからちゃんとしまうことができたら、「そうそう、自分でちゃんとしまえたね!えらい!」とほめてあげます。
最初のうちは様子を見ながら、できなかったら優しく指摘してあげて、実行したらほめてあげる、ということを繰り返します。
そうすると子どもは、おもちゃをしまえばほめてもらえるということを少しずつ覚えていってくれます。
このようにほめてあげることで、少しずつ、何も言わなくても自分で片付けることができるようになっていきました。
自分がやったことに子どもが応えてくれるというのはすごく嬉しいですし、こうやって一人の子の成長が見られた時には達成感を覚えます。
この成長の記録はしっかりと連絡ノートにつづっておくようにします。
また、できるようなったことがあった場合は、その保護者の方にできるだけ報告をするようにしています。
そうすると、「うちでもやるようになったんですよ」という返事をもらえる時もあって、そんな時はすごくホッとします。
自分が保育士として子どもに接することで、少しでもその成長に携わることができたら嬉しいなと考えているので、その成長の瞬間に出会えた時は、保育士をやっていて良かったなって心から思えます。
ただ、反対にほめすぎは危険だから気を付けて、とは言われています。
ほめることは大切なのですが、なんでもかんでもほめてしまうと、子どもは何が正しいことなのかわからなくなってしまうのです。
ちゃんとできた時はほめる、そうじゃない時はきちんと教えてあげる、そのバランスを保ちながらうまくやっていきたいです。